限りある留学期間を、より質の高いものにするポイントはいくつかあります。
その中でも、絶対に外せないポイントが、「留学前」の、英語勉強です。
今回は、「留学前の英語勉強法」について、留学コーチが徹底解説。
なぜ「留学前」なのか、なにをどのくらい、どのようにやればいいのか。
余すところなくお伝えします!
留学前に英語を勉強した方が良い理由
細かい理由をあげるときりが無いほど重要な、「留学前の英語勉強」。
その中でも大きな理由を4つ、ご紹介します。
【留学前】英語勉強の理由1、留学序盤のスタートダッシュ
周りの環境が変化する時って、余裕が無くなりますよね?
高校生になりたての時。大学生になりたての時。社会人になりたての時。
環境に適応するのに、いっぱいいっぱいになります。
留学の序盤は、今まで味わった環境の変化と比べもににならないほどの変化に慣れなければいけない時期です。
知り合いが誰もいない、言葉も通じない、交通機関の使い方もわからない。
とても辛くて、中にはこの時期を耐え切れず、日本に帰国する人もいます。
それはそれで、「日本の方が合ってるな、タイミングが悪かったな」ということが分かるのでOKです。
知り合いが誰もいない、そんな中でも、言葉が多少なりとも交わせる状況で渡航すればどうでしょう。
留学序盤から、現地で知り合いを作ることができ、友達もできます。
そうなれば、辛い時期である留学序盤をダッシュで駆け抜けることが可能、というわけです。
【留学前】英語勉強の理由2、語学学校のクラスがUP
せっかくの留学。
色んな国の人と友達になりたいですよね?
留学中、一番友達になりやすいのは、語学学校のクラスメイト。
慣れない場所で、語学習得という同じ目標を共有しているわけですから、友達になりやすいです。
語学学校には、語学レベルに応じたクラス分けがあります。
低いレベルのクラスにほど日本人率が高く、ハイレベルのクラスになるほど日本人比率が低いです。
色んな国の人と友達になるには、どちらが良いか。
ただ、日本人を必要以上に避ける必要もありません。
留学の友人は、一生の友人になる可能性が高いです。
ただ、日本人とは、クラスが違ったとしても友達になれます。
外国人とはなかなかそうはいきません。
語学学校のクラスをUPするためにも、留学前の英語勉強は重要です。
【留学前】英語勉強の理由3、自信がつくスピードUP
英語、とくに英会話では、自信が有るか無いかが、とても大切。
正しい英語ではなくても、自信を持って話す人ほど、コミュニケーション力は伸びて、
一方、不安だらけの人ほど、成長が遅く、より間違えやすいという研究があります。
違う言葉を話そうとしているわけですから、誰でも一度は自信を失います。
ポイントは、一度自信を失い、失った自信を回復するまでのスピード。
- 留学前から英語の勉強をすることで、あえて早めに自信を失いましょう!
- 自信を失ったり、失いかけたら、今の自分の実力を認めてあげましょう!
そうすることで、留学に行ってから自信を失うよりも、遥かに早く自信を手に入れることができます。
また、留学中に自信を失ったり取り戻したりする時間を、他の建設的なことに使うこともできるというわけです。
【留学前】英語勉強の理由4、留学費用が抑えられる
留学において、一番大きな出費は、語学学校に払う学費です。
留学前からある程度の英語力があれば、語学学校に行く期間は短くできます。
通学期間が短くなれば、もちろん学費も安くなるわけです。
留学初期の時点で英語力がそれなりにあれば、いつでも働き出せます。
また、仕事の選択肢も増えて、給料の高い仕事に就ける可能性もUP。
さらに!
生活費を抑える情報を英語でキャッチできる可能性も上がります。
費用面でも、留学前から英語を勉強するメリットがある、ということです。
留学前の英語勉強法で伸ばすべきスキル
リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング、文化理解などなど。
より英語をうまく使うためには、たくさんのスキルが必要となります。
しかし、この留学前という忙しい期間。
英語の勉強に使える時間も、限られます。
そこで、英語のどんなスキル中心的に伸ばすのか決めて、そこに集中するのが効果的です。
では、留学前はどんなスキルに注力するべきなのか。
具体的に言うと、リスニングと、スピーキング。
二つ、大きな理由があります。
ほとんどの日本人が他の国の人より文法ができるから
外国人の学生と一緒に語学の授業を受けると実感します。
そう、外国人は、文法が苦手です!
しかも、かなーり苦手。
日本の中学レベルの文法も、かなりの確率で間違えます。
それに比べ、日本人の文法レベルは非常に高いです。
このアドバンテージを活かして、文法の勉強は簡単に復習をするくらいにして、他のことに時間をあてましょう。
日本の英語教育で不足している部分だから
上に書いた通り、外国人は文法めちゃくちゃです。
なのにめちゃくちゃ話せます。
なぜかというと、彼らはリスニングとスピーキングを主に英語教育を受けているからです。
逆に日本の英語教育には、リスニングとスピーキングが不足しています。
留学に行き、語学学校で授業を受けると、日本人の誰もがこのように思います。
このギャップを少しでも無くすために、留学前はリスニングとスピーキングを中心に勉強です。
繰り返しになりますが、リスニングとスピーキングをを伸ばすと、
- 人との話がより通じて、留学序盤でスタートダッシュできます
- 文法とスピーキング、リスニング能力のギャップが縮まり、語学学校のクラスがUPします
- もちろん自信がつくスピードもUP
結果的に費用を抑えることができるわけです。
効率の良い留学前の英語勉強法とは
ここから、理論的な話になります。
細かいことは良いから、なにをどのくらいやればいいのか知りたい、という方は次の章まで読み飛ばしてください。
外国語を、いかに効率よく習得できるかという研究があります。
第二言語習得研究と呼ばれるものです。
50年ほどの歴史をもつ学問で、その研究により、いくつか効率の良い方法が見つかっています。
これに沿って留学前の英語勉強を行うことで、より効果を期待できます。
研究結果を、少しだけ紹介しますね。
アウトプットより、「インプット」
日本の英語教育はインプットばかりで、アウトプットが足りない。
もっとアウトプットをしよう!
この意見、半分正解で、半分間違っています。
どういう事かというと、アウトプットも足りないし、実はインプットが圧倒的に足りていないからです。
第二言語習得研究では、インプットとアウトプットの割合が9:1の時、最高の効果を得られるとしています。
その通りです、だけど、インプットのやり方が違ったんです。
どういうことなのか、見ていきましょう。
本当に効果のあるインプットとアウトプットとは
僕たち日本人が学校でやってきたのは、「テスト」のためのインプットです。
「英語を使ってコミュニケーションをとる」ためのインプットではありません。
だから、大学まで約10年ほど英語を勉強したのに、話せないんです。
もちろん今までやってきたことが無駄になるわけではありませんので安心してください。
ただ、実践を目の前にしている留学前は、「コミュニケーション」を目的としたインプットを行いましょう。
具体的にどうすればいいかというと……
- コミュニケーションのためのインプットを中心にトレーニングをする
- インプットした英語を、たまにアウトプットできる場を作る
これこそが、留学前に行うべき英語の勉強サイクルです。
- 「自分の耳で聞くトレーニング」を中心に行う事。
- 「理解できるもの」を、「何度も大量に」聞く事。
そして、アウトプットでのポイントは、「自分の間違えや、弱い部分に気づくこと」になります。
では、理屈はここまでにして、何をどのくらいやればいいのか、更に具体的な話に入りましょう。
留学前にやりたい英語勉強法、実践編
これから、留学前に、どんな勉強をどのくらいすればいいのかお話ししていきます。
ただその前に、勉強を継続するための土台についての話をさせてください。
とっても大切なので、目を通していただけると嬉しいです。
【留学前の英語勉強法0】始める前に
これから、効率の良い英語勉強法について具体的にお話しします。
が!
それらの勉強法が効果を発揮するための、大前提があります。
ズバリ、「継続的に続けること」です。
英語が話せないと思っている人が、なぜ話せないのか。
日本の英語教育システムの問題もあります。
が、なにより、話せるようになるまで継続していないからです。
これに尽きます。
今回は継続するための重要なポイントを2つご紹介します。
継続へのポイント1.目標を決めよう
まず、英語に関しての目標、つまりゴールを決めましょう。
どのくらいのレベルを目指したいのか、英語をつかって何をしたいのか、どういう状態になりたいのか。
一度、自分としっかり向き合って考えてください。
目指す場所が分からなければ、どの道を通ればいいのかも、どういうペースで走ればいいのかもわかりません。
目標の設定には、コーチングを受けることか、セルフコーチングを試してみることがオススメです。
- 自分オリジナルの目標をたてて、それを具体的にイメージできれば、モチベーションが上がります。
- モチベーションが上がれば、勉強を継続できる確率が上がります。
とはいえ、なかなか具体的にイメージしにくいというあなたに、僕からのご提案。
ネイティブの話がなんとなく理解できて、自分の言葉をたどたどしくも伝えられるレベル。
これが、どんな状態なのか、自分の頭にしっかりイメージしてください。
まずは、低めにゴールを設定して、それを達成するところから始めてみましょう。
継続へのポイント2.習慣化の知識を頭にいれよう
英語学習を継続する、一番理想な方法は、「習慣化」してしまうことです。
歯磨きしないとなんだか気持ち悪い。
お風呂に入らないとなんだか気持ち悪い。
それは、これらの行動が習慣化されているからです。
英語に触れないと気持ち悪い。
習慣化のポイントは2つ。
- 極力0の日を作らないこと
- その日やれなかったとしても自分を責めず、次の日から切り替えて続けること
これらを意識をして、英語のトレーニングを行う事をオススメします。
英語学習習慣化のコツを紹介しています↓↓
【留学前の英語勉強法1】発音トレーニング
意外に思われるかもしれませんが、最初に取り組むべきは発音トレーニングです。
英会話にとって、「音」は最重要ポイントです。
僕たち日本人は、英語を、主に「文字」と一緒に勉強してきました。
そうでなければ、テストの採点が難しいからです。
ですが、留学前に勉強すべきは、「英会話」。
会話なので、文字ではなく音が大切になります。
この段階で、すべてを発音できるようになる必要はありません。
大切なのは、それぞれの音が実際どんな音なのか、どう出すのかを知っておくことです。
発音は、フォニックスで
フォニックス、聞いたことがあるでしょうか?
日本人の子供が、「あ」という文字の発音が、「あ」であると学校で習うように。
英語圏の子供は、「a」という文字の発音がどんなものなのか、「フォニックス」で学びます。
僕たち外国人にとっても、例外ではありません。
まずはフォニックスで、文字それぞれについての基礎的な発音を学んでいきましょう。
フォニックスのトレーニングは、Youtubeがオススメです。
口の形が見れて、音が聞けて、どこにいても見れる。なおかつ無料。
最高ですね。
- 【プラスワン英語法】大人のフォニックス
- 【フォニックス】sh/ch/th日本人が苦手な音を出すコツ!
まずは一度、動画と一緒に自分で発音をしながら、苦手なところは何度か繰り返してみましょう。
これを三週繰り返してください。
終わったら、ササッと次のトレーニングへ行きます。
そのトレーニングで、「これどう発音するんだっけ?」と思ったら、また戻ってきてフォニックスの確認。
以上が、まず最初に行うべき、発音トレーニングです。
【留学前の英語勉強法2】文法トレーニング
現在形、過去形、現在進行形、未来形、可能形(can)
それぞれ、どんな文法なのかなんとなくでもわかる方は、次の勉強法3までスキップしてください。
なんのこっちゃわからん!
聞いたことあるけど、どんなのだっけ?
というあなたは、文法トレーニングを行いましょう。
英語で簡単な意思疎通を行う際に、最低でも上記の文法知識が必要になるからです。
やることはシンプル。
中学校で習う英語の文法を紹介したwebサイトや、本を買うことです。
そこで、現在形、過去形、現在進行形、未来形、可能形(can)に該当する部分を復習します。
- 私はサッカーをします。
- 私は、8:00に起きました。
- 彼は、バナナを食べています。
- 私は、イギリスに行くつもりです。
- あなたは、お酒を飲めます。
少し謎の例文になりましたが、許してください。
できたら、次のトレーニングに行きましょう!
【留学前の英語勉強法3】音読トレーニング
この音読トレーニングこそが、留学前の英語勉強にとっての柱になります。
インプットの要になるので、超重要です。
このトレーニングは、英語トレーニングにおける、素振りやリフティングといったところです。
- さらっと読んでみて、内容が8割わかるもの。
- 音声が聞けるもの。
これを満たす教材が必要です。
僕が語学コーチングを行う際は、中学校2,3年で使われる英語の教科書を使用しています。
教材が用意出来たら、一つの例文を使って、何度も読むトレーニングを行います。
平たく言えば、100回声に出して読みます。
読むときには、必ず以下のポイントを意識してください。
- 音読する際は、普通の音読のほかに、リピーティング、オーバーラッピング、シャドウイングを織り交ぜると効果が高いです。
- 更に、自分の発音が、音声から流れる「音」に近づけるよう、極力真似すること。
- そして、感情とメッセージをイメージしながら読むこと。
これができれば、更に効果UP。
100回読み終わったら、次の例文を100回読んで、さらに次の……。
これを繰り返していきましょう。
【留学前の英語勉強法4】瞬間英作文トレーニング
これは、スピーキングに特化したトレーニングです。
中学校レベルの、簡単な英語をすばやく組み立てるトレーニングになります。
会話はスピードが大切です。
正しい英語の組み立て方は知っていても、組み立てるスピードが遅いと、そのころには次の話題へ……。
なんてことが、本当にあるあるです。
言葉の引き出しを素早く開けて並び替え、口に出す。
これを反復練習するためには、やはり教材が必要になります。
オススメは、こちら。
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使い方は、この本に載っていますのでそちらを参照してください。
ポイントは、音読トレーニングと同じように、CDの音声を聞きながらトレーニングすると効果UP。
感情をイメージしながらトレーニングできればさらに効果UPできます!
【留学前の英語勉強法5】会話実践トレーニング
留学で必要になるのは、なんといっても英語の会話力です。
これまでのトレーニングで、会話をするための基礎トレーニングを積んできました。
キャッチボールをして、素振りをして、基礎的な練習が終わったら、さぁ試合です。
これまでのトレーニングの成果を測る試合、つまり、実際の英会話に挑戦しましょう!
お近くの英会話学校でもOKですし、オンライン英会話でも構いません。
大切なポイントは3つ。
- 一週間、他のトレーニングでインプットした英語を使いましょう
- 会話中、間違えたところをしっかりとメモして、後から復習しましょう
- うまく会話できなかったとしても、絶対に落ち込まないようにしましょう
試合は、練習してきたことがどれだけ自分のものになっているか試す場です。
練習したものを出すように最大限意識してください。
会話が始まる前に、「この表現を使おう」など、決めておくと良いですね!
使う表現を決めて臨んでも、やはり間違えてしまったり、出て来なかったりします。
「その表現がまだ自分のものになっていないということがわかる」
これが、実践練習の大きなメリットです。
間違ったところは重点的に復習をして、自分のものにしましょうね!
最後に、出来ない自分に落ち込まないことです。
英会話上達には、「自信」が必要不可欠。
自分にがっかりしてしまうと、自信を失ってしまいます。
出来なかったことではなく、
- 今日はこんな表現を使えた!
- 先生のこの話が聞き取れた!
と、今の自分ができることを認めることが大切です。
留学前の英語勉強法、まとめ
- 留学前の英語勉強はメリットがたくさんある。やろう。
- リスニングとスピーキングを中心に伸ばそう。
- 理解できるインプットをたくさん行い、アウトプットで試そう。
今回の理論を元に、1対1の語学コーチングを行っています。
気になる方は気軽にお問合せください。
留学先に渡航後、あなたが最高のスタートをきれるよう、心から応援しています!